がんと共に生きる会の目的
NPO法人がんと共に生きる会は、
がん患者さんやそのご家族・ご遺族、がんについての理解を深めたいという
一般の方々、そして各方面の支援者など、すべての「がんと共に生きる人々」を対象とした団体です。
がんと向き合う中で生じる身体的・精神的・経済的・社会的な苦痛や不安を少しでも和らげ、
日常を大切に過ごしていただけることを目指しています。
そのために、セミナー・勉強会の開催や動画公開・冊子会報発行による、治療・ケア・患者支援などの情報提供と啓発活動、
さらにイベントを通じた相談支援や参加者相互の交流、など多様な活動を行っています。
みなさまには当会の活動をご理解いただき、会員として共に歩んでくだされば大変幸せです。
「がんとも」の歩み/ご挨拶
皆さま、こんにちは。
NPO法人がんと共に生きる会、理事長の濱本満紀と申します。
私達“がんとも”は、住まう地で「もう打つ手はない」と言われた患者や家族が全国から集まり、2000年に結成した全がん対象の団体です。今では、医療者・メディア・行政からも会員に加わって下さっています。
【私たちは がん難民でした】
会員達の状況を目の当たりにした当会顧問の造語が“がん難民” です。07年にはウォール・ストリート・ジャーナル紙で特集(Japan’s ‘Cancer Refugees’Demand More Options)されたりと、海外でもすっかり定着してしまいましたが、がん難民をなくしたい、という思いは私たちの活動にずっと通底しています。設立当初の活動は未承認薬早期認可の請願、05年《第1回がん患者大集会》(於:大阪NHKホール。2,800 名参加)を主催し“患者主体の情報センター開設”を厚労相に要望するなど、政策提言が主軸でした。その後国や都道府県の《がん対策推進計画》が施行されると患者側も委員として参画できるようになり、当会も多くの委員を輩出しました。
【未だ彷徨えるがん難民たち】
このように徐々に患者の声が医療施策に反映されるようになりましたが、実は嘗てあれ程切望した『がん情報』が今はインターネットを中心に氾濫し、玉石混交の中から自分に相応しい治療や支援に辿り着くことが困難になるという、新しい形の“がん難民”が生まれています。自ずから当会には《次に患者のできること》として適切ながん情報の提供、が目的に加わりました。
【患者目線のがん情報提供】
当会が標榜する《患者目線の情報提供》には大きくふたつの形があります。
ひとつはセミナーの開催と関連啓発冊子・会報の発行。がんの最新治療、医療者とのコミュニケーション、検診や相談支援制度の活用、そして正しいがん情報の見極め方、といった求められ信頼に足る情報を伝えることです。各分野のエキスパートの方々が登壇や執筆をして下さっています。セミナーでは講師と参加者一体のディスカッションを必ず設け、双方向の意見交換の場としています。
もうひとつはWebを通じて。YouTube『NPO法人がんと共に生きる会チャンネル』では、講座の再録や“がんエクササイズ”を、実際の動きを伴って詳しく紹介しています。また、当会など6つの患者・支援団体が開設したサイト《大阪がんええナビ》の運営。がんの予防・診断・治療から療養生活全般までを網羅したポータルサイトです。患者にとり適切ながん情報の提供、には本人の参加のみならず医療者・行政・企業など多方面のご協力が必要です。この場をお借りして広く皆様の連携をお願い申し上げます。がんに向き合う過程は人それぞれ異なりますが、「共に生きる」という想いは、前に進む力になりますね。ひとりでも多くの方が「日常を大切に過ごせる」ためのお手伝いを、これからも続けていければと望んでいます。皆さまのご理解とご協力を、重ねて心よりお願い申し上げます。

NPO法人がんと共に生きる会 理事長 濱本満紀
NPO法人がんと共に生きる会
事務所 〒530-0031 大阪府大阪市北区錦町3丁目1番地 龍王ビル101号
TEL:090-5316-8872
E-mail:info@cancer-jp.com