「癌と共に生きる会」は、専従の職員を持っておりませんので、誠に申し訳ございませんが、皆様からのご相談やご質問に十分にお答えできる体制が整っておりません。そこで多く寄せられるご質問に対する基本的なお答えを下記に掲載させて頂きますので、ご参考にして下さい。
Q1 癌やその治療法について知りたいのですが、調べる方法を教えて下さい。
A1 癌やその治療法ついて知るには、下記のホームページをご覧下さい。
(1)米国国立癌研究所の「キャンサーネット」(日本語)http://www.ccijapan.com/index.cgi
(2)世界的な医学雑誌「メルクマニュアル」第17版日本語版
http://www.banyu.co.jp/
なお、欧米の標準治療について知るには、上記の他に、当会のHP上で、世界的な医学テキスト「カレント
メディカル ダイアグノシス & トリートメント 2001年版」に掲載されている「癌に対する標準治療薬並びに二次薬」の翻訳を載せております。
また、平岩医師の最新著作「がん 医者ができること 患者にしかできないこと」の中では、米国国立癌研究所のHPに掲載されている進行癌治療のガイドラインのうち、7大癌(乳、肺、胃、大腸、肝臓、膵臓、胆道)について、翻訳し紹介しております。
Q2 平岩医師にかかりたいのですが、どのようにすれば良いのでしょうか?
病院または連絡先を教えて下さい。
A2 平岩医師は、一人で治療を行なっているため、最大で40名程の患者しか診ること
ができませんので、現在、新患をほとんど受け付けておりません。
上記の理由から、平岩医師および病院側の意向により、連絡先をお教えすることは
できませんので、ご了承下さい。
Q3 主治医から「もう治療法はありません」と言われました。
どうしたら良いでしょうか?
A3 主治医が「もう治療法はありません」と言った場合、次の4つが考えられます。
(ア)欧米で標準的に使われている抗癌剤があるが、日本では承認されていないため、日本に現在存在しないので、使えないケース。
※「癌に対する標準治療薬並びに二次薬」中、赤字で示したものをご参照下さい。
(イ)欧米で標準的に使われている抗癌剤があるが、日本では保険適応外のため、日本に現在存在するが使えば病院負担となるために使わないケース。
※「癌に対する標準治療薬並びに二次薬」中、青字で示したものをご参照下さい。日本で患者が医療を受ける場合、「保険診療」か、全額自費の「自由診療」かのどちらかしかありません。 「保険適応外の薬については全額自費で払うので使って下さい」とお願いしてもそれは「保険診療」と 「自由診療」との「混合診療」といい、認められていないので、病院は、患者に請求すると罰せられます。そのため、こうした保険適応外の薬を使うことは可能ですが使うと病院負担となるので、実際にはほとんど使われることはありません。
(ウ)欧米で標準的に使われている抗癌剤があり、日本でも承認され、使っている医師もいるが、主治医がそのことを知らないか、もしくは知っていても、使った経験がないために、「治療法はない」と言うケース。
※抗癌剤治療は、欧米では化学療法を専門とする腫瘍内科医(メディカル・オンコロジスト)が行っていますが、日本では、腫瘍内科医というものがほとんど存在しないために、本来、専門外の外科医が抗癌剤治療を行っているケースがほとんどです。ですから、抗癌剤治療を「片手間に」やっている外科医も多く、こうした医師
は、欧米の標準治療も知らなければ、それを行った経験もなく、自分の知識の範囲で「もう治療法はない」
と言っている場合が多々見受けられます。
(エ)実際に癌が進行し過ぎていて、患者の体が抗癌剤治療に耐えられないケース。
(エ)の場合は積極的治療は不可能ですが、実際の医療現場では、(エ)でないにもかかわらず、(ア)〜(ウ)のいずれかの理由で「もう治療法はない」と医師が言っているケースが多いようです。そこであくまで闘いたいと望む方は、以下のことをされてみてはいかがでしょうか。
1)まず自分の病気や進行状況、その治療法をよく知る。やり方はA1の通りです。
2)そこで知った欧米の標準治療が、まだ自分に行われていない場合、主治医にそれを「やって下さい」とお願いするのではなく、「こうした治療もあるようですが、私にはどうでしょうか?」と質問の形で、尋ねてみる。
※何故、お願いしてはいけないかと言うと、医師というものはプライドが高い人が多いので、患者が治療法を自ら勉強し、それを求めるとヘソを曲げる人もいるので、テクニックとして、質問の形をとった方がこれまでの経験上、うまくいくようです。また、(ウ)でも申し上げましたが、本来専門外で経験のない人に無理矢理にお願いして、「それではやってみますか?」などと言われたら、それこそ恐ろしいからです。(最近の埼玉医大の抗癌剤の投与量を過って患者を死なせたケースは記憶に新しいところです)ですから、質問の形をとっていれば、経験のない医師は、何かと理由を付けて(例えば「その薬は危険だから使わない」とか)自らできない治療は行なわないでしょう。
3)主治医では欧米の標準治療が受けられないと分かったら、主治医に「セカンドオピニオンを求めたいので」と言って診療情報提供書を書いてもらい、その他CT画像などのあらゆる検査データを持って別の医師の意見を聞きに行く。
※「セカンド オピニオン」を主治医に言い出しにくいという方がいますが、コツとしては、「私は先生のことを第一と考えていますが、第ニの意見も聞いてみたい」と言えば、主治医は悪い気がしないものです。なお、セカンドオピニオンの上手な求め方は、エール出版社から出され
た「ガンに勝つ法 セカンドオピニオンのすすめ」(南雲吉則 編・著)が大変参考になります。
4)自分が望む治療をしてくれる医師を探す。
※現在の日本の医療法では、病院は治療法の内容などについて、広告などで公開することができません。ですから、患者は自らの足で、自ら望む治療をしてくれる医師を探さなくてはなりません。
5)医師探しのコツ
(ア)の場合
欧米では標準的に使われているが、日本では未承認の薬を使って治療をしてもらいたい場合、こうした薬を使っているのはがんセンターなどの研究機関に限られます。そうした場所を訪ね、使ってもらえるかどうかを尋ねてみてはいかがでしょうか。また最近では、実際にアメリカなどに渡って治療を受けられている方もいるようです。
(イ)の場合
この場合は、医師によっては使っているケースがあります。例えば、膀胱がんに対して世界の多くの病院では、M-VAC、M=メトトレキサート、V=ビンブラスチン、A=アドリアマイシン、C=シスプラチンという4種類の抗癌剤を使う治療法を行っていますが、日本ではこの内のメトトレキサートとビンブラスチンが、膀胱がんには保険適応されていません。しかし日本には存在する薬なので、「良心的な」医師は保険適応外であっても使っています。しかし、それを大っぴらに宣伝することができないので、患者としては、そうした治療法があることを自ら勉強した後に、それを行っている医師を探す必要があります。
(ウ)の場合
この場合は、日本に薬があり承認もされているので本来であればどこでも治療を受けられるはずですが、上述の理由で、必ずしもそうなっておりません。日本の病院が治療の「メニュー」を出せない以上、病院をひとつひとつ巡り、自ら望む治療がその病院で行われているかどうかを確認せざるをえません。その抗癌剤を販売している会社に、どこの病院の何という医師がその薬を使っているかを問い合わせるというのもひとつの手かもしれません。
※患者の多くは、病院が治療してくれると考えているようですが、治療するのは医師です。おいしい料理を作るのは、シェフであって、レストランではないのと同じです。大切なことは、望む治療を行なっている「病院」を探すのではなく、そうした治療ができる「医師」を探すことです。ちなみに、作家の柳美里が日本で抗癌剤イリノテカンを使いこなせる医師を探したところ、3名ほどしか見つからず、その一人が、平岩正樹医師であったと書いています。(ちなみにこの柳美里という作家は、がん患者と共に平岩医師の「がんの相談室」に、作家としての取材ではなく、相談者として相談に赴き、しかしその内容を平岩医師にひとことの相談もせずに、実名で出版するという非常識な作家です。最近、この作品がジャーナリストが選ぶ賞をとったそうですが、選考委員の方々はこうしたジャーナリストにあるまじき行為を知って賞を授与されたのか、伺いたいものです。「インフォームド・コンセント」とは医療だけの話ではないとおもうのですが・・・)